留学・ワーホリ

ワーホリとは|対象32カ国・年齢制限・費用をわかりやすく解説

空港の出発案内板。ワーキングホリデーで渡航する準備をイメージした一枚
Tiia Monto (Wikimedia Commons, CC BY-SA 3.0)

結論

ワーキング・ホリデー(ワーホリ)は、日本と協定を結んだ32の国・地域(令和8年4月1日現在)が、休暇目的で入国する青少年に対し、旅行・滞在資金を補うための付随的な就労を認める制度です。対象年齢は査証申請時で原則18歳以上30歳以下ですが、オーストラリア・カナダ・韓国・アイルランドの4カ国との取決めでは18歳以上25歳以下が基本要件とされています(各国政府当局が認める場合は30歳以下まで申請可能)。費用や滞在期間は国によって大きく異なるため、「ワーホリ=いくら」という一律の答えはなく、行き先ごとに公式情報で確認する必要があります。

このページは外務省などの公式情報にもとづく一般的な解説であり、個別のビザ取得や渡航の可否を保証するものではありません。年齢・費用・発給枠・申請条件は年度ごとに改定されるため、渡航前に必ず外務省および行き先の政府機関(移民局・大使館等)の公式サイトで最新情報を確認してください。

ワーホリ制度とは(外務省の定義)

外務省はワーキング・ホリデー制度を、「二国・地域間の取決め等に基づき、各々の国・地域が、相手国・地域の青少年に対し、休暇目的の入国及び滞在期間中における旅行・滞在資金を補うための付随的な就労を認める制度」と定義しています。単なる就労ビザではなく、あくまで休暇(異文化体験)が主目的で、就労はそれを支えるための付随的なものという位置づけが前提になります。制度が始まったのは1980年(昭和55年)、最初の相手国はオーストラリアでした。そこから協定国が徐々に増え、2026年にはマルタ・イタリアが新たに加わり、現在は32の国・地域まで拡大しています。

対象は32カ国・地域(2026年4月時点)

外務省の公式ページによると、令和8年4月1日現在で32の国・地域とワーホリ協定を結んでいます。制度開始が古い順に、主要な発給枠(年間の日本人向け目安)とあわせて整理すると次の通りです。

国・地域制度開始年年間発給枠(日本人向け目安)
オーストラリア1980年無枠
ニュージーランド1985年無枠
カナダ1986年6,283人
韓国1999年10,000人
フランス2000年1,800人
ドイツ2000年無枠
英国2001年6,000人
アイルランド2007年800人
デンマーク2007年無枠
台湾2009年10,000人
香港2010年1,500人
ノルウェー2013年無枠
ポルトガル2015年無枠
ポーランド2015年500人
スロバキア2016年400人
オーストリア2016年200人
ハンガリー2017年200人
スペイン2017年700人
アルゼンチン2017年日→ア200人/ア→日400人
チリ2018年200人
アイスランド2018年30人
チェコ2018年400人
リトアニア2019年100人
スウェーデン2020年無枠
エストニア2020年日→エ無枠/エ→日100人
オランダ2020年200人
ウルグアイ2023年100人
フィンランド2023年日→フィ無枠/フィ→日200人
ラトビア2023年100人
ルクセンブルク2024年100人
マルタ2026年100人
イタリア2026年500人
「無枠」は年間の発給人数に上限を設けていない国・地域です。人気の高いカナダ・韓国・台湾などは発給枠に上限があり、年度によっては早い時期に埋まることがあります(カナダの実例はカナダワーホリの費用・準備を参照)。

年齢制限は原則18〜30歳

査証申請時の年齢は、原則として18歳以上30歳以下であることが協定上の要件です。ただし、オーストラリア・カナダ・韓国・アイルランドの4カ国との取決めでは「18歳以上25歳以下」が基本要件とされており、各国政府当局が認める場合に限り30歳以下まで申請が可能、という建て付けになっています。実務上は、カナダ・オーストラリアともに各国の移民当局が18〜30歳を標準的な受け入れ年齢として運用しており(カナダはさらにRO(認定団体)経由で35歳まで申請できる別枠もあります)、「4カ国は狭き門」というより「協定上の基本要件と実際の運用に幅がある」と理解しておくのが実態に近い形です。行き先が決まっている場合は、協定文言だけでなく各国政府機関の最新の年齢要件を必ず確認してください。

ビザ取得の基本条件

年齢以外にも、外務省が案内する主な発給条件は次の通りです。

  • 相手国・地域に居住する国民/住民であること
  • 主として休暇目的での渡航であること(就労が主目的ではない)
  • 子や被扶養者を同伴しないこと
  • 有効な旅券と、帰りの航空券等(またはそれを購入できる資金)を所持していること
  • 滞在当初の生計を維持できるだけの資金を所持していること
  • 健康であること
  • 原則として、以前に同じ制度のビザ発給を受けたことがないこと(生涯複数回参加が認められている一部の国を除く)

具体的な必要書類・資金額の目安は国によって異なるため、行き先の在日公館または現地大使館・査証申請センターの公式案内で確認するのが確実です。

生涯複数回・長期滞在ができる国が増えている(2024〜2026年の制度改定)

近年、ワーホリを「一生に一度きり」から「生涯複数回」に広げる改定が段階的に進んでいます。外務省の案内によると、次の順で改定されました。

  • 2024年(令和6年)12月1日〜:ニュージーランド・カナダ・英国・デンマーク・オーストリアの5カ国
  • 2025年(令和7年)1月1日〜:ドイツ・アイルランド・スロバキアの3カ国
  • 2025年(令和7年)10月1日〜:韓国
  • 2026年(令和8年)2月1日〜:台湾

この結果、日本人はカナダ・スロバキア・韓国・台湾との間で生涯2回まで参加できるようになりました。英国については2008年から運用されている「ユース・モビリティ・スキーム」により、最長2年間の滞在が認められています。改定は今後も国ごとに続く可能性があるため、2回目以降の参加を考えている場合は行き先の最新情報を確認してください。

費用・滞在期間は国によって大きく違う

外務省の制度概要ページでは、費用や滞在期間について全体を一律にまとめた数字は示されていません。これは実態を反映しており、国によって桁が大きく変わります。

  • カナダ:ビザ申請自体の費用は参加費・就労許可・バイオメトリクスを合わせて目安約370カナダドル。滞在期間は入国後原則12ヶ月。詳細はカナダワーホリの費用・準備
  • オーストラリア:ビザ申請料は2026年7月から840豪ドル。語学学校に通いながら1年間過ごす場合の総支出目安は約330万円(現地でのアルバイト収入を考慮すると実質負担はこれより小さくなるという試算もあります)。同一雇用主での就労は原則6ヶ月まで。詳細はオーストラリアワーホリの費用・仕事

このように、ビザ申請費用だけを見るか、語学学校や生活費まで含めた1年間の総額を見るかでも数字はまったく変わります。「ワーホリ 費用」で一律の答えを探すのではなく、行き先ごとの内訳を確認するのが失敗しないコツです。

申請の流れ

日本人がワーホリビザを申請する場合、基本的には駐日の外国公館(大使館・領事館)等へ申請します。ただし国によっては、日本国外の大使館・査証申請センター・オンライン申請システムを通じて手続きする場合もあります。外務省は、申請代行業者による書類の不適正な処理をめぐるトラブルが報告されているとして、業者任せにせず自分自身で公式情報を確認するよう注意を呼びかけています。エージェントを利用する場合も、最終的な提出書類の内容は自分の目で確認する習慣をつけておくと安心です。

就労のルールと注意点

ワーホリでの就労は、あくまで「旅行・滞在資金を補うための付随的な就労」という位置づけです。就業できる職種や、同一雇用主のもとで働ける期間には国ごとに制限があり、詳細は各国公館の案内で確認する必要があります。外務省は、現地で不当に低い賃金で働かされた、あるいはセクシュアルハラスメント・パワーハラスメントを受けたという情報が寄せられているとして、渡航前に現地の労働法規等の情報を収集しておくことを推奨しています。労働条件に疑問を感じた場合は、一人で抱え込まず、現地の労働基準を管轄する公的機関や日本の在外公館に相談することも選択肢に入れておいてください。

3ヶ月以上滞在するなら「在留届」を

旅券法第16条により、日本人が3ヶ月以上海外に滞在する場合は、滞在先を管轄する在外公館への「在留届」の提出が義務づけられています。ワーホリは滞在期間が数ヶ月〜1年程度に及ぶことが多く、この条件に該当するケースがほとんどです。緊急時の安否確認や現地情報の受け取りにも関わるため、渡航後は早めに提出しておきましょう。

次に読む

ワーホリで定番の2カ国について、年齢・費用・就労条件を具体的に知りたい場合はカナダワーホリの費用・準備オーストラリアワーホリの費用・仕事を参照してください。「ワーホリに行った後どうするか」を渡航前から考えておきたい場合はワーホリ後の海外就職はどこまで現実的かにまとめています。

年齢や目的の面でワーホリの対象国に当てはまらない場合は、就学目的の「留学」も選択肢になります。留学・ビザ・国選びの全体像は英語留学の基本|費用・ビザ・国選びの全体像、目的別の国選びは語学留学おすすめの国はどこ?初心者向け目的別の選び方、具体的な行き先の例としてはセブ島留学イギリス語学留学|費用相場とおすすめ校の選び方マルタ留学|費用相場と地中海の英語圏で学ぶメリットを参考にしてください。費用計画を属性別に立てたい場合は社会人の留学費用はいくら?貯金の目安と資金計画の立て方大学生の休学留学|費用・メリット・デメリットを整理も参照してください。

国ごとの費用を横断比較したい場合は、留学費用相場|国別・期間別のリアルな目安(フィリピン/カナダ/オーストラリア/イギリス/マルタ)も参照してください。

このページのポイント

- ワーホリは32の国・地域と協定(令和8年4月1日現在)。2026年にマルタ・イタリアが新規加入

- 年齢は原則18〜30歳。オーストラリア・カナダ・韓国・アイルランドは協定上18〜25歳が基本要件(政府当局の裁量で30歳まで)

- カナダ・スロバキア・韓国・台湾は生涯2回参加可能に(2024〜2026年の制度改定)

- 費用・滞在期間は国によって大きく異なる。一律の相場ではなく行き先ごとに確認する

よくある質問

Q. ワーホリは何歳まで申請できますか? A. 原則として査証申請時に18歳以上30歳以下であることが要件です。ただしオーストラリア・カナダ・韓国・アイルランドとの取決めでは18歳以上25歳以下が基本要件とされ、各国政府当局が認める場合に30歳以下まで申請できます。実際の運用は国によって異なるため、行き先が決まったら必ずその国の公式サイトで確認してください。

Q. ワーホリの費用はいくらくらいですか? A. ビザ申請費用だけなら数万円程度で済む国もありますが(カナダは目安約370カナダドル)、語学学校や1年間の生活費まで含めると総額は大きく変わります(オーストラリアの一例では総支出目安が約330万円)。国によって費用の内訳がまったく異なるため、行き先ごとの詳細ガイドで確認するのが確実です。

Q. ワーホリは1回しか参加できませんか? A. 以前は多くの国で「生涯1回」が原則でしたが、2024年12月から2026年2月にかけての制度改定により、カナダ・スロバキア・韓国・台湾との間では生涯2回まで参加できるようになりました。対象国・条件は今後も変わる可能性があるため、2回目を検討する場合は最新情報を確認してください。

Q. ワーホリと留学(語学留学)はどう違いますか? A. ワーホリは休暇目的の入国に付随的な就労を認める制度で、対象年齢が原則18〜30歳に限られます。一方、語学留学は就学が目的で年齢の上限が実質的になく、その代わり原則として就労は認められない(国により制限付きで一部就労可)という違いがあります。年齢や目的に応じて、ワーホリと留学のどちらが合っているかを検討してください。

Sources

  1. ワーキング・ホリデー制度|外務省
  2. ワーキング・ホリデー制度による渡航者へのご注意|外務省 海外安全ホームページ
  3. Who can participate in International Experience Canada?(IRCC公式ヘルプセンター)

FAQ

ワーホリは何歳まで申請できますか?
原則として査証申請時に18歳以上30歳以下であることが要件です。ただしオーストラリア・カナダ・韓国・アイルランドとの取決めでは18歳以上25歳以下が基本要件とされ、各国政府当局が認める場合に30歳以下まで申請できます。実際の運用は国によって異なるため、行き先が決まったら必ずその国の公式サイトで確認してください。
ワーホリの費用はいくらくらいですか?
ビザ申請費用だけなら数万円程度で済む国もあります(カナダは目安約370カナダドル)が、語学学校や1年間の生活費まで含めると総額は大きく変わります(オーストラリアの一例では総支出目安が約330万円)。国によって費用の内訳がまったく異なるため、行き先ごとの詳細ガイドで確認するのが確実です。
ワーホリは1回しか参加できませんか?
以前は多くの国で「生涯1回」が原則でしたが、2024年12月から2026年2月にかけての制度改定により、カナダ・スロバキア・韓国・台湾との間では生涯2回まで参加できるようになりました。対象国・条件は今後も変わる可能性があるため、2回目を検討する場合は最新情報を確認してください。
ワーホリと留学(語学留学)はどう違いますか?
ワーホリは休暇目的の入国に付随的な就労を認める制度で、対象年齢が原則18〜30歳に限られます。一方、語学留学は就学が目的で年齢の上限が実質的になく、その代わり原則として就労は認められない(国により制限付きで一部就労可)という違いがあります。年齢や目的に応じて、ワーホリと留学のどちらが合っているかを検討してください。
TOBIRA編集部
  • TOEIC/英検指導経験
  • 留学カウンセリング経験
  • 第二言語習得論(SLA)にもとづく編集方針

第二言語習得論(SLA)にもとづく学習設計と、留学・海外就職の一次情報検証を編集方針とする編集部。

本記事は教育目的の情報提供であり、ビザ・移民・法律に関する助言ではありません。手数料・ビザ制度・日程は変わるため、行動前に必ず記事内の公式リンクでご確認ください。