単語・フレーズ
スペイン語の数字の数え方・発音ガイド|0から100万まで、アクセントと地域差の発音つき

結論
スペイン語の数字は、0〜15までがそれぞれ独立した単語、16〜19と21〜29は「diez」「veinte」と一の位が1語に融合し、30以降は「treinta y uno」のように「decena(十の位)+y+一の位」と分かち書きする——この境目を正確に押さえるだけで、書き方の迷いはほぼ解消する。もう一つ、日本語の解説でしばしば見落とされているのが発音の地域差だ。cinco・diez・once・doceのようにcやzを含む数字は、スペイン本国では英語のthに近い音、中南米・カナリア諸島・アンダルシア西部の一部では素直なs音になる——同じ綴りでも聞こえ方が変わる。この記事は、カナ読みの精度に加えて、この地域差とアクセント記号(tilde)の必須ルール、100の「シエン/シエント」の使い分け、位が上がるほど間違えやすい性の一致まで、数字を実際に使う場面ごとに整理する。
この記事のポイント
- 0〜15は個別の単語、16〜19・21〜29は1語、30以降は「y」でつないで分かち書き(treinta y uno)
- dieciséis・veintidós・veintitrés・veintiséisにはアクセント記号(tilde)が必須——省略すると誤記になる
- 100は単独・名詞の直前・mil/millónの前はcien、それ以外の数が続くときはciento
- 200〜900は名詞の性に一致して-os/-asが変化する(doscientos libros/doscientas páginas)。500・700・900は不規則形
- cinco・diez・once・doceなどc/zを含む数字は、スペイン本国とラテンアメリカで発音が変わる(後述)
0〜10:まずこの11個
| 数字 | スペイン語 | 読み方(カナ) | メモ |
|---|---|---|---|
| 0 | cero | セロ | |
| 1 | uno | ウノ | 名詞の前で男性名詞ならun、女性名詞ならunaに変化(un libro/una casa) |
| 2 | dos | ドス | |
| 3 | tres | トレス | |
| 4 | cuatro | クアトロ | |
| 5 | cinco | シンコ | 語頭のcの発音に地域差あり(後述) |
| 6 | seis | セイス | |
| 7 | siete | シエテ | |
| 8 | ocho | オチョ | |
| 9 | nueve | ヌエベ | |
| 10 | diez | ディエス | 語末のzの発音に地域差あり(後述) |
11〜19:teens特有の形
| 数字 | スペイン語 | 読み方(カナ) | メモ |
|---|---|---|---|
| 11 | once | オンセ | |
| 12 | doce | ドセ | |
| 13 | trece | トレセ | |
| 14 | catorce | カトルセ | |
| 15 | quince | キンセ | |
| 16 | dieciséis | ディエシセイス | アクセント記号必須(後述) |
| 17 | diecisiete | ディエシシエテ | |
| 18 | dieciocho | ディエシオチョ | |
| 19 | diecinueve | ディエシヌエベ |
11〜15は「diez」から発音も綴りも変化した独立の単語(onceは英語のelevenに近い成り立ち)。16〜19は「diez」+「y」+一の位が1語に融合した形——「dieciséis」はdiez+y+seisが由来だが、綴りにzやyは残らない。
20〜29:veinti-でひとまとまり
| 数字 | スペイン語 | 読み方(カナ) | メモ |
|---|---|---|---|
| 20 | veinte | ベインテ | |
| 21 | veintiuno | ベインティウノ | 名詞の前はveintiún(例:veintiún años) |
| 22 | veintidós | ベインティドス | アクセント記号必須 |
| 23 | veintitrés | ベインティトレス | アクセント記号必須 |
| 24 | veinticuatro | ベインティクアトロ | |
| 25 | veinticinco | ベインティシンコ | cinco部分の発音に地域差あり |
| 26 | veintiséis | ベインティセイス | アクセント記号必須 |
| 27 | veintisiete | ベインティシエテ | |
| 28 | veintiocho | ベインティオチョ | |
| 29 | veintinueve | ベインティヌエベ |
なぜdieciséis・veintidós・veintitrés・veintiséisにはアクセント記号(tilde)が必須なのか
スペイン語のアクセント規則では、最後の音節に強勢があり、かつ語末が母音・n・sで終わる語(agudas)には原則としてtildeを付ける。dieciséis・veintidós・veintitrés・veintiséisは、diez+seis、veinte+dos、veinte+tres、veinte+seisが1語に融合した結果、強勢が語末の音節(-séis/-dós/-trés/-séis)に移り、しかも語末がsで終わるためtildeが必須になる。一方、diecisiete・dieciocho・diecinueve・veintiuno・veinticuatro・veinticincoなどは強勢が最後から2番目の音節にあり(母音で終わるllana語)、この規則では原則tilde不要——アクセントの有無は「元の数字にあったかどうか」ではなく「1語になったときの強勢位置と語末の文字」で決まる。
30〜90:ここから「decena y 一の位」に分かれる
| 数字 | スペイン語 | 読み方(カナ) | メモ |
|---|---|---|---|
| 30 | treinta | トレインタ | |
| 31 | treinta y uno | トレインタ イ ウノ | 21〜29と違い1語にならず分かち書き。名詞の前はtreinta y un |
| 40 | cuarenta | クアレンタ | |
| 50 | cincuenta | シンクエンタ | 発音に地域差あり |
| 60 | sesenta | セセンタ | |
| 70 | setenta | セテンタ | |
| 80 | ochenta | オチェンタ | |
| 90 | noventa | ノベンタ |
なぜ21〜29は1語で、31以降は分かち書きなのか——これは慣用として定着した書き方の境目で、規則そのものに例外はない。「treintaicinco」のような1語表記も文法的には許容されるが、実際に広く使われているのは「treinta y cinco」のような分かち書きの方だ。組み合わせの例:
| 数字 | スペイン語 | 読み方(カナ) |
|---|---|---|
| 45 | cuarenta y cinco | クアレンタ イ シンコ |
| 67 | sesenta y siete | セセンタ イ シエテ |
| 99 | noventa y nueve | ノベンタ イ ヌエベ |
100〜900:cien/cientoの使い分けと性の一致
| 数字 | スペイン語(男性形) | 読み方(カナ) | メモ |
|---|---|---|---|
| 100 | cien | シエン | 単独・名詞の直前・mil/millónの前 |
| 101 | ciento uno | シエント ウノ | 他の数が続くのでciento |
| 120 | ciento veinte | シエント ベインテ | 同上 |
| 200 | doscientos/doscientas | ドスシエントス | 女性名詞の前はdoscientas |
| 300 | trescientos/trescientas | トレスシエントス | |
| 400 | cuatrocientos/cuatrocientas | クアトロシエントス | |
| 500 | quinientos/quinientas | キニエントス | 不規則形(cincocientosではない) |
| 600 | seiscientos/seiscientas | セイスシエントス | |
| 700 | setecientos/setecientas | セテシエントス | 不規則形(sietecientosではない) |
| 800 | ochocientos/ochocientas | オチョシエントス | |
| 900 | novecientos/novecientas | ノベシエントス | 不規則形(nuevecientosではない) |
cien と ciento の使い分け
100がそれ単独、名詞の直前(cien euros)、またはmil・millónの直前(cien mil、cien millones)に来るときはcien。100の後ろに別の数字が続くとき(101〜199)はciento(ciento uno、ciento noventa九)になる——「cien mil」はciento milではない点に注意。
200〜900の性の一致
-cientosの形は、修飾する名詞の性に合わせて-osと-asが変化する(doscientos libros「200冊の本」/doscientas páginas「200ページ」)。この一致ルールは、200を100の位として含む数(1,200・3,200など)にも及ぶ。500・700・900は「cinco」「siete」「nueve」から素直に作らない不規則形——quinientos・setecientos・novecientosという形をそのまま覚える必要がある。
1,000以上:milにunをつけない・millónにはdeが必要
| 数字 | スペイン語 | 読み方(カナ) | メモ |
|---|---|---|---|
| 1,000 | mil | ミル | unをつけない(un milとは言わない) |
| 2,000 | dos mil | ドス ミル | milは複数形にならない |
| 100,000 | cien mil | シエン ミル | milの前はciento milではなくcien mil |
| 1,000,000 | un millón | ウン ミジョン | 名詞が続くときはde必須(un millón de personas) |
| 2,000,000 | dos millones | ドス ミジョネス | 複数形はmillones。同じくde+名詞 |
mil と millón の決定的な違い
英語では"a thousand"のようにaを付けるが、スペイン語のmilは単独で「1,000」を表し、unを付けない(×un mil、◯mil)。millónは逆にunが必要(un millón)で、しかも名詞を直接続けられず前置詞deを挟む(un millón de personas「100万人」)。milは名詞の直前に付けられる(mil personas「1,000人」)のに対し、millónは常にde+名詞という違いも合わせて覚えると混同しない。
性の一致:実際の名詞と組み合わせる
| 例 | スペイン語 | 読み方(カナ) | 意味 |
|---|---|---|---|
| 200冊の本(男性名詞) | doscientos libros | ドスシエントス リブロス | libroは男性名詞 |
| 200ページ(女性名詞) | doscientas páginas | ドスシエンタス パヒナス | páginaは女性名詞 |
| 21歳 | veintiún años | ベインティウン アニョス | añoは男性名詞。veintiuno→veintiúnとアポコペ |
| 21人 | veintiuna personas | ベインティウナ ペルソナス | personaは女性名詞 |
発音の地域差:cinco・diezのcとzはどう読む?
「カナ読みが不正確」と感じるスペイン語の数字記事の多くは、この地域差に触れていない。cやz(e/iの前のc、およびすべてのz)の発音には、大きく分けて2つの系統がある。
- distinción(スペイン本国の標準):sは日本語の「ス」に近い音、z・c(e/iの前)は英語のthinkのth(無声歯間音)に近い音で読む。マドリードなど中北部スペインの標準的な発音。
- seseo(ラテンアメリカ全域+カナリア諸島+アンダルシア南部の一部):s・z・c(e/iの前)をすべて「ス」に近い音でまとめて読む。中南米すべての国と話者数で見ればこちらが多数派。
この記事の読み方(カナ)はseseo(s音でまとめる系統)をベースにしている——ラテンアメリカの話者数が多いことに加え、日本語のカナ表記ではth音を正確に書き分けられないため。cinco・diez・once・doce・trece・catorce・quince・cincuenta・veinticincoなど、cまたはzを含む数字をスペイン本国の発音で聞く・話す場合は、該当のc/zの部分を英語のthinkのthに近い音に置き換えて発音する、と理解しておくとよい。この発音の基礎そのものはスペイン語の発音のコツでも扱っている。
実際の場面で使う:日付・年齢・値段
| 例 | スペイン語 | 読み方(カナ) | メモ |
|---|---|---|---|
| 7月17日 | el diecisiete de julio | エル ディエシシエテ デ フリオ | 日付は英語のような序数(17th)ではなく基数詞をそのまま使う |
| 1月1日 | el primero de enero | エル プリメロ デ エネロ | 1日だけは例外。el unoでも通じるが、慣用的にel primero(序数)が好まれる |
| 私は25歳です | Tengo veinticinco años | テンゴ ベインティシンコ アニョス | 年齢はtener(持つ)+数字+años |
| 3.50ユーロです | Cuesta tres coma cincuenta euros | クエスタ トレス コマ シンクエンタ エウロス | 小数点はcoma(コンマ)と読む。tres euros y cincuenta céntimosと分けて言う言い方も一般的 |
日付は月の1日(el primero)を除き、すべて基数詞(cardinal number)で読む——英語のように「17th」にあたる序数を使わない点は、フランス語など他のロマンス語とも異なるスペイン語特有のルールなので、旅行や予約の場面で特に間違えやすい。
明日から使える3ステップ
- まず0〜10、そして「dieci-」「veinti-」でひとまとまりになる16〜19・21〜29を声に出して覚える
- dieciséis・veintidós・veintitrés・veintiséisの4つだけアクセント記号が必須、という例外を先に覚えてしまう
- あいさつや旅行フレーズと組み合わせて実際に数字を使う場面を増やす——あいさつフレーズ31選やメキシコ旅行フレーズ28選、フラッシュカードで定着させるとよい
よくある質問
Q. 100は「cien」と「ciento」のどちらが正しいですか? A. 100単独、名詞の直前(cien euros)、mil・millónの直前(cien mil、cien millones)はcien。101以降のように別の数字が後ろに続くとき(ciento uno、ciento veinteなど)はcientoになる。
Q. なぜ21〜29は1語で書くのに、31以降は「treinta y uno」のように分けて書くのですか? A. 16〜19・21〜29は歴史的にdiez/veinte+y+一の位が1語に融合して定着した形。30以降(treinta、cuarentaなど十の位)は、同じ融合が定着せず「decena(十の位)y 一の位」の分かち書きが標準として残った——文法上の規則というより、慣用として定着した書き方の境目にあたる。
Q. cinco・diezの発音はスペインとラテンアメリカで本当に違いますか? A. はい。cやz(e/iの前)の発音には、スペイン中北部の distinción(z・cをthに近い音、sをス に近い音で区別)と、ラテンアメリカ全域・カナリア諸島・アンダルシア南部の一部で使われる seseo(z・c・sをすべてス に近い音でまとめる)という2つの系統がある。この記事のカナ読みはseseo(ス でまとめる系統)をベースにしている。
出典
- Real Academia Española(RAE)「Ortografía de los numerales cardinales」(rae.es/ortografía)
- RAE公式X(@RAEinforma)「veintidós・veintitrés・veintiséisはアクセントを伴う語末sのアグダ語であるためtildeが必須」
- RAE「cardinales」(Diccionario panhispánico de dudas, rae.es/dpd/cardinales)
- RAE「ciento」(Diccionario panhispánico de dudas, rae.es/dpd/ciento)
- Kwiziq Spanish「Expressing large numbers: hundreds, thousands, millions and billions」
- Elon.io「Seseo and distinción」/Trusted Translations「Pronouncing c and z in Spanish」
FAQ
- 100は「cien」と「ciento」のどちらが正しいですか?
- 100単独、名詞の直前(cien euros)、mil・millónの直前(cien mil、cien millones)はcien。101以降のように別の数字が後ろに続くとき(ciento uno、ciento veinteなど)はcientoになる。
- なぜ21〜29は1語で書くのに、31以降は分けて書くのですか?
- 16〜19・21〜29は歴史的にdiez/veinte+y+一の位が1語に融合して定着した形。30以降(treinta、cuarentaなど)は同じ融合が定着せず、decena(十の位)y一の位の分かち書きが標準として残った。
- cinco・diezの発音はスペインとラテンアメリカで本当に違いますか?
- はい。cやz(e/iの前)の発音には、スペイン中北部のdistinción(z・cをthに近い音、sをス に近い音で区別)と、ラテンアメリカ全域・カナリア諸島・アンダルシア南部の一部で使われるseseo(z・c・sをすべてス に近い音でまとめる)という2つの系統がある。この記事のカナ読みはseseoをベースにしている。
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